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​①中医薬大学 5版教材 「腧穴学」

 

   中医薬大学統一教材、国定教科書の5版教材について 一連の教科書シリーズ出版を企画、腧穴学を翻訳。

前書き

 この5版教材は中医学習者、中医薬関係者にとって必要不可欠な教材である。なぜなら本書は中国大陸の中医薬大学、および中医学院の教育の場(本科)で普遍的に長期に渡って用いられており、日中両国の中医、中医鍼灸の学術交流にとっても、共通の土俵で話をするために必要な教科書であるからだ。田中角栄首相と周恩来首相の日中国交回復から40周年を経ても未だ中国針灸の正式な翻訳書は国内になく、私の選択でその第1回翻訳の三部作は『中医基礎理論』『経絡学』『兪穴学』となった。『中医基礎理論』と『経絡学』は現在では著名な針灸の翻訳家の淺野周氏が担当し、『腧穴学』は不肖この今村隆神鍼が担当して翻訳した。シリーズの企画者(今村)として、幸いにも国内外の関係者(中国では北京中医薬大学の楊甲三教授、張吉教授、上海中医薬大学の李鼎教授、天津中医学院の曹一鳴教授 )の御支持と御協力を賜り、日本では東京の谷口書店の谷口直良社長のご厚意で出版することができた。関係者各位には多大な御協力に対して最大の感謝の意と敬意を表したいと思う。特に楊甲三先生とはお久しぶりに電話でお話しさせていただき腧穴学の出版について「中国の針灸は世界に公開されたものである。貴国の針灸の発展と中日相互交流の為、今回の出版に同意する。」とのお言葉を頂いた。ただし一冊私の手元に送ってくれとの事。そして後日僕の代理である中医師の友人が本書を携えてお宅にお邪魔したところ、その日に楊先生はご逝去された。中国針灸の輝ける星が一つ消えた瞬間だった。

 これら5版教材の出版によって、21世紀の日本の鍼灸界と漢方界に「日中共通の教材」という新しい芽が着実に根付いて育ち、互いの学術交流が盛んになる事を待望するものである。特に中国大陸の各中医薬大学で学ぶ若い日本からの留学生の皆さんや中医鍼灸を志す鍼灸師各位や鍼灸学校の後輩諸君の勉学にご利用いただければ幸いである。

                                 神戸の鍼師 今村隆神鍼(しんぜん)

②中国針灸秘訣集 

 

 

前書き

神鍼前序
 中国の鍼灸は日本の鍼灸と大きく異なるものである。
 それは基本的に大きいところでは国家的インフラの研究機関の整備状況の違いや厚生省関係の予算編成の違いということになるのだが、小さいところでは整体観念であったり辨証論治であったりするわけだがやはり中国鍼灸と日本の古典鍼灸との最も大きな違いは、日本では経典(内経、難経)のみを重視する刺法が多く見られるが中国ではこの二つの著作よりももっと後の金、元、宋、明の時代の鍼灸著作をも大切にしているということがあげられる。その中心部分は鍼灸の歌賦(かふ・歌訣のこと)というものであり、これを中国の臨床では非常に重要視する。日本の鍼灸家は内経、難経とくれば、なぜかその次に薬の傷寒論を勉強する人が多いが、薬を使えるならともかく、鍼灸家が薬の本をなぜそれほど勉強するのか摩訶不思議である。
 さてこの鍼灸歌賦(かふ)とはいったい何であるのか?実はあなたはこれを知ることによって中国のすばらしい鍼灸の悠久の歴史にふれる事となるであろう。それは明の初代皇帝の洪武帝(朱元璋)の十六人目の皇太子、寧献王ねいけんおう、朱権しゅけんの作とされる「四聡穴歌」や、モンゴル帝国の「元」王朝のフビライカーン皇帝の国務長官クラスの要人であった竇漢卿とうかんきょうの「標幽賦ひょうゆうふ」や「流注指要賦るちゅうしびふ」である。これを読み進むにつれ言語を絶する古代鍼灸名医の治療方法が明らかになるだけでなく不肖著者の今村隆神鍼の治療経験も参考とすることができる。
 鍼灸歌賦とは簡単にいうならそれは鍼灸師なら一度は聞いたことのある、要するに詩の五言絶句、歌のようなもので四総穴歌(朱権)では「肚腹ハ三里ニ留メ」とか「腰背ハ委中ニ求ム」等の歌のことである。
 これを鍼灸系では歌賦(かふ)とよび、中医系(内科)では歌訣(かけつ)と称し、穴位の取穴法や効能の暗記、また中薬の性味や効能の暗記に用いている。
 臨床では明代や宋代、元、清代に著された古典の歌賦、たとえば楊継洲(ようけいしゅう)、竇漢卿や高武、朱権、徐鳳、李梃、王国瑞等の歌賦を非常に重要視している。
 この度谷口書店のご厚意で孫思邈先生針十三鬼穴歌、肘後歌、八脉八穴歌を加えて歌賦をまとめ上げ、表や「臨床配穴」や「臨床応用」や「臨床指南」等を大量に加筆し、全く新しい形で出版することとなった。
 本書は鍼灸歌賦の専門書としては本邦初の試みであり、前例のないものである。それ故、原文等の多少の正誤があれば古訓の年代と底本を指定して頂いた上で諸氏のご訂正を望むものである。

 

神戸の鍼師

       今村隆神鍼しんぜん

 

 

 

目次

一、『四総穴歌』明・朱権『乾坤生意秘蘊』より。
 

二、『長桑君天星秘穴歌』明・朱権『乾坤生意秘蘊』より。
 

三、『行針指要歌』明・高武
四、『百証賦』明・高武
五、『馬丹陽天星十二穴治雑病歌』馬丹陽 
六、『標幽賦』竇黙(とうもく)(竇漢卿(とうかんきょう)) 

 

七、『玉龍歌』元代王国瑞の著作「扁鵲神農玉龍経」より
八、『流注指要賦』竇漢卿
九、『席弘賦』席弘
十、『勝玉歌』楊継洲の「針灸大成」より
十一『雑病穴法歌』明代の李梃「医学入門」より

 

十二、『霊光賦』徐鳳の「鍼灸大全」より
十三、『蘭江賦』
十四、『孫思邈先生針十三鬼穴歌』 
十五、『八法八穴歌』
十六、『肘後歌』 


附編、

 

『神針四節歌』四万十賦 広河原之隠者 神針先生 撰

 

『神針治膝陰陽九穴歌』六甲賦 広河原之隠者 神針先生 撰

『現代雑病歌』古座賦 広河原之隠者 神針先生 撰

ISBN 978-4-86129-087-9 C3047   

              \3000


 

③金針の名医 

     王楽亭経験集

               

                  翻訳 今村隆神針  串崎展一
                         

 王楽亭教授の簡単な紹介
 北京中医医院の元鍼灸科主任(部長)で主任医師の王楽亭教授は1895年10月19日生まれ。河北省香河県、王指揮荘の人である。中国大学を卒業して、1929年正式に鍼灸医師の免許試験を受けてそれを取得し、併せて独立開業の許可証も取得した。鍼灸の臨床に50数年間従事し、これが中国全土で有名な「金針大使 王楽亭」の履歴である。

 王楽亭教授は生前に北京市中医学会鍼灸委員会主任委員、そして宣武区人民代表、宣武区の政治協商委員、中国農工民主党党員を歴任している政治家でもある。
1984年2月25日病気により逝去するが享年90歳であった。王楽亭教授は6寸(18cm)の長さの金針だけで瘰癧(るいれき、巨大な乳児の頭部ほどある頚部リンパ結核)を専門に治療し、その名をとどろかせた。20世紀の30年代中期にはすでに、この名誉ある名前は北京の町中に満ち満ちており 子供でさえ皆その名前を知っていたという。その名声は海外にも知れ渡り、人々は皆
彼のことを「金針大王、王楽亭」と賞賛した。同時に海外の友人も彼を訪問し、英国の皇族協会は彼に鍼灸の専門家という賞状を与えた。又ちょうどこの
時期に養浩廬(ようこうろ)から中医医院に鍼灸科の主任(部長)として招聘された。

 

 中華人民共和国建国以後、北京市中医第二外来部門の招聘を受け針灸顧問となる。それ以後、また北京市中医委員の仕事にも参加する。

目録

  第一篇  臨床上よくみられる疾病

感冒、咳嗽、喘証、嘔吐、腹痛、泄瀉、痢疾、水腫、遺尿、尿閉、遺精、陽痿(インポテンツ)腰痛、脇痛、痺証、落枕、風疹、目赤腫痛(目が赤く腫れて痛い)鼻衄、鼻淵(鼻血)、牙痛(歯痛)閉経、痛経(月経痛)、崩漏(不正出血)、帯下(おりもの)、乳少、臓躁(更年期障害によるヒステリー)小児の下痢、小児の頓咳、小児(脳血管障害)中暑(熱中症)眩暈(めまい)、頭痛

院長の日本の東洋医学雑誌への投稿

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